時間を少し戻します。
「きょこさん来年5月アメリカに行きましょう」
とマッドハウスの丸山さんよりお話しをいただいたのは、2010年11月15日に行われた「今 敏監督を送る会」その当日。
控え室で緊張しながらもボーっとしているよく分からない状態の私は、来年と言われてもまるでピンと来ていませんでした。
ありがとうございます。沢山の弔花
送る会会場に設けられたコンの席
ありがとうございます。沢山の方にお越し頂きました
療養中もたいへんお世話になったお二人。
丸山さん、ミュージシャンの平沢 進さん
お忙しい中、お越し下さった方々、たいへんお世話になった主催のマッドハウスさんとソニーさん。
感謝しています。ありがとうございました。
あれから半年。気が付けば機上の私。
5月28日(土)晴れ
朝8時すでに蒸し暑い。前日と同じようにホテル前の憩いの場にて一人コーヒーを飲みながら朝の一服。
今日は落ち着いていかなければとすでに緊張モードです。緊張するのには訳がありますがそれはまた後で。
本日の予定
- 11時〜12時 ファンの方達との交流会
- 14時〜15時 サイン会!!
- 15時〜15時30分 上映前ご挨拶
このファンの方達との交流会というのは「ヴェネフィット・レセプション」と言って、参加される方たちの参加費を東日本大震災の寄付に当てるというものです。ありがたいことです。
大好きだったキャンディキャンディ!と夢の交流
キャンディちゃんは言語学の教授を目指す25歳の大学生(だと思います。というのも私は英語は無理です。)とても控え目でかわいらしい方でした。
つたない英語で私のキャンディ体験を話したところ「私も同じよ〜っ!」みたいな反応でなにか嬉しかったです。
ファンと交流するピエール
その後のサイン会では「今監督のこと世界が悲しんでいます」など沢山のお悔やみの言葉をいただき胸が詰まります。
気を取り直して、最後の上映前ご挨拶へ。
会場に向かう丸山さん
緊張しいの私とは対照的な丸山さんにご挨拶はおおむねお任せし、私は舞台の上から写真を撮らせてほしいとお願いしてお茶を濁します。
皆さんさすが陽気なアメリカ人(お決まりです)「キャホーっ!!」とか「イエ〜っ!!」と期待通りのリアクションをして下さいました。
が、やっぱり緊張してシャッターをうまく押せずにチャンスを逃す私。やはり締まらないまま最後のおつとめは終了しました。
………………。
全ての日程をともかく終え、夕食までの間は部屋で休憩と荷造り。
夕食後ゲストの皆さんはお買い物に行くとのことでしたが、私はホテルに残り自分に課したミッションを遂行することにしました。
そのミッションとは(大げさですね)、今 敏とファンの方たちを交流させるというもの。
私がここにいるのは主人があってこそです。ですから何かしたかった。とても小さな思いつきですが、これが朝から私を緊張させていたのです。
ひとつの作品が終わるごとに宣伝や作品の上映、ファンの方たちとの交流を目的に映画祭やアニメのコンベンションに出来る限り参加していた今 敏。
同行していた私はファンの方たちに喜んでサインや握手をし、写真に応えていた主人のことを思い出し、同じように写真を撮らせてもらおうと考えたのです。
小さい今 敏と。
しかし私は英語が無理。「どう話しかければいいの?」不安な気持ちを静めるためにグリーンルームからいただいてきたビールに力を借りて、ともかく行ってみることにしました。
小さい今 敏
楽しそうなお仲間たち
ビックリさせちゃいましたね
ゆ か た?
私を慰めてくれたやさしいお二人
まぶしい
すぐに理解してくれたカワイイカップル
コンのこと知っててくれてありがとう
女の子の手のひらの方がやっぱりイイかな?
案ずるより産むが易し。もしくは旅の恥はかき捨て。と、ここまでなんとか撮影をしたところで日が暮れてきました。
10組みは撮りたいと野望を抱いていましたが、9組みでギブアップです。撮影に協力してくださった皆さん本当にありがとうございました。
あなたにもお願いしたかった
へとへとになりながら、ひとり打ち上げをしようとホテルのバーに向かいます。
すると、交流会でお会いしたお二人が夕ご飯を食べていました。
「もしよければ、一緒にビールを飲みませんか?」
「もちろんです!!」と元気に日本語で答える私。あれ、なんか楽しくなってきた。
中の良いご兄弟
このお二人は台湾系のご兄弟で、日本語が少し話せます(良かった)。
私達のコミュニケーションは日本語と漢字、少しの英語でしたが、すごく楽しかった。普段はアメリカとカナダに別々に暮らしていて、こういうアニメのコンベンションで待ち合わせをするのだそうです。
私は今まで撮った写真をお見せして、ぜひ最後の1枚を撮らせて欲しいとお願いしました。
こうして目標の10組めを手にし、アメリカ最後の夜は終了です。
おつかれさま
最後に。
今回「アニメイズメント2011」にご招待いただきましてありがとうございました。会期中気を配っていただいたスタッフの皆さま、お疲れ様です。
このコンベンションに参加できまして、たいへん勉強になり良い経験をさせていただきました。「アニメイズメント」の益々のご発展をお祈りいたします。
ありがとうございました!
また、会期中多くの方より東日本大震災の事に触れ「日本は大変ですね。応援しています」などの応援やお悔やみの言葉、原発についての懸念など沢山いただきました。飛行機で25時間の距離など、関係ないことが事の重要性を際だたせています。
アメリカを介してですが、色々な意味で日本が世界に注目されていることを強く感じた2日間でした。
2011.6 今 京子