2008年3月21日(金曜日)

多忙な道のり・その6



ここ三日間は注文のあったイラストの発送の準備。
仕事場に積まれた額の山から、販売するものとしないものに仕分けする。
さらに入金が確認されたもので、なおかつすぐに発送可能なものを選別する。
イラストに小さくサインを入れ、それとは別に色紙にサインを入れて同梱する。
私はせっせとサインをしつつ、同寺にプリントアウトも担当。
家内が送り状を書き、マッドハウスのプロデューサーに梱包などを担当してもらう。
「十年の土産」準備・運営から事後のこと、何から何までお世話になります。ありがとうございます、マッドハウス様。
これまでに発送準備の終えたものが23件でちょうど半分。
これから大判出力をオーダーするものや新たに額装を頼むものなどは、早くても来週後半かそれ以後の発送になると思われる。
お買い上げいただいたお客様、お待たせして申し訳ありませんがいましばらくお待ちください。

さて「多忙な道のり」の続き。

2/10(日)の夕方に家を出て会社へ寄り、翌日のイベントの準備。
VAIOなどをバッグに入れて東京駅へ向かい、全車禁煙の新型車両「のぞみ」で新神戸へ。
今回はいつも泊まっているホテルではなく、三宮の駅にあるホテルにチェックインする。
なんだか……嫌なホテルだ。
だいたい入り口が分かりづらい(笑)
入口を探してしばらくの間、周辺をウロウロしてしまった。
私は霊的な能力には全然無縁だが、「場所」に対するセンサーが敏感に働くときがあって、こういう「嫌な感じ」を時々味わう。実際、その場所に長くいると、どうも心身にエラーが発生しやすくなる。
この「勘」はけっこう信用できる。
案の定だった。
部屋の調度品は貧相だし、タンス一つ使いづらい。安いビジネスホテルみたいだ。無線LANの動作も安定しない。
何より「居心地が悪い」。
本気でチェックアウトしたくなるが、学校関係者にご迷惑をかけるのも気が引けるし、だいたい明確な理由があるわけではないから言い出しにくい(笑)
「このホテル、気分が悪い」
なんて口にした日には、ただの「わがまま」と受け取られかねない。
部屋にいて休息を楽しむ気にもならないので、近場のラーメン屋で夜食を食べるが、さして美味くない。何をしてもダメな時はある。
こういう時は無駄な抵抗をしないに限るので、入浴して就寝。

翌朝、やっぱり耐えられないので(というか無理して耐える意味もない気がして)、チェックアウトして別のホテルに移ることにした。
学校関係者の方には、ただでさえ「説明会」の準備と運営で多忙なところ、ご迷惑をかけて申し訳ない。
おかげさまで、定宿にしているホテルの部屋が確保され一安心。

ホテルのロビーには、すでにゲストである飯塚昭三さん、桃井はるこさんが揃っておられる。
この日のイベントでアシスタントと進行を担当する女の子は、時折このブログにも登場する「かしまし娘」だったり「ゴスロリ」だったりするMさん。
この日は黒の装いでイベント司会らしいかっこうである。
彼女の道案内で生田神社会館へ。
打ち合わせと雑談でイベント出演者同士の関係をウォーミングアップ。
12時からのイベント一発目は、桃井はるこさんとのセッション。
客席にはさすがに桃井さんのファンが多い。
主に『妄想代理人』についてあれこれお話をする。桃井さんは話の上手な方で、あっという間に45分が経過する。
「大丈夫だよ」「○○ちゃんは悪くないよぉ」といったマロミのセリフが、実は桃井さんが普段友達に向かってよく言っているようなセリフだった(笑)、という符合がとても面白い。

13時半からの二回目は、飯塚さんとセッション。
飯塚さんと仕事や芝居のことで話し込むのはほぼ初めてなので、楽しくお話させてもらう。
声をあてるキャラクターの姿勢や体勢といかに自分の身体感覚をシンクロさせるか、という話がたいへん興味深い。
あまりに話が楽しく、ついつい長くなって10分ほど押す。
休む間もなく単独の3回目。
「アニ*クリ15」のために制作した「オハヨウ」について。
ということで、「オハヨウ」の声を担当してもらった麻植さんにもアシスタントとして出てもらう。
最後は麻植さんに、生で「オハヨウ」を演じてもらって無事に全スケジュール終了。
うう、疲れた。

「45分トーク3連発」なんて「たいしたことじゃない」と甘く見ていたのだが、やはりお客さんを前にしての気遣いと緊張感は自覚する以上に身体を疲労させるらしい。
これが「十年の土産」付属のトークイベントのように、今 敏メインのものだと適当に脱線してもいいし、好きなことを喋るだけで済むので、それほど(というかほとんど)疲労はしないのだが、何しろ「アートカレッジ神戸学校説明会」の一環なので、学校のイメージを損なうようなことも言えない(笑)
「ろくでもないこと」が喋れないとなると、けっこう気を遣うのであった。
第一、飲みながら喋れるわけでもないし(笑)

居酒屋「銀平」に移動して打ち上げ。
ああ、ビールが何と美味しいことか。
飯塚さんと飲むのは初めて。話がとても面白い方である。
なにより人が良い。
飯塚さんの携帯メールに着信があり、文面を見つめていた飯塚さんがおもむろに仰る。
「俺が出ていた“太陽なんとか”なんてあったかなぁ?」
「あ……ええと、「太陽戦隊サンバルカン」じゃないでしょうかね」と私。私は戦隊物には全然詳しくないが、確かそんなタイトルがあったような気がした。
「あ、それかぁ。いまメールで、ファンの子がその“太陽なんとか”の1話のコピーが出来たから送るってさ」
「ええ? ファンと携帯メールでやりとりしてるんですか!?」
ファンを大事にしているんだなぁ、と改めて感心してしまう。
少しは見習おうと思った。

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