2008年7月7日(月曜日)

流出騒動



以前、某制作会社の予算表が流出して話題になったが、今度は別な制作会社から「アニメーター評価リスト」が流出して話題になっているとか。
私は今日、仕事仲間から情報を入手し、早速400名近いリストの画像をもらってプリントアウトしてみた。
「名前」「TEL.」「携帯」「備考」「ランク(ABC、及び×)」「状況」「etc.」「住所」の欄がある。
私が目にしたデータは「TEL.」「携帯」「備考」欄がすでに黒塗りされており、住所の記載もない。
さて、どれどれ。

あ。こりゃ、ひどい。
本当は「あ。こりゃ、ひどい(笑)」と書きたいくらいに稚拙で下世話な内容のリストだが、とはいえ、どこの仕事場でも日常的に交わされているような内容ではある。
実際、リストを見ながらついつい笑ってしまった。
「遅筆注意」「性格難あり」「電話に出ない」「ダメだった」「扱いづらい」「荒くて使えなかった」「終わってる」「おじいちゃん?」「おばあちゃん?」「仕事とりすぎ」「やばいかも」「戦犯」「会社の癌」「評判悪い」……等々、まぁ、業界の日常会話みたいなものだ。私なんざ時々もっとひどいことを口にすることだってある。時々? いや、しばしば。
ただ、制作会社の作成したと思しきリストに、単純な脳による寸評が「バカ丸出し」になって残っているのはまずい。これがまったくの他人事なら笑って済ませられるかもしれないが、同じ業界の失態、というより醜態を朗らかに笑う気にはなれない。知り合いの名前も散見されるし。
だから笑いもついついねじれて陰影を帯びる。
「ええ?あの人がBランク!?素人かよ、こいつ」
問題のリストに記載されたアニメーター(一部演出家)それぞれに対する三段階評価には首を傾げるところが随分ある。まぁ、当該スタジオの制作部門にとって使いやすいかどうか、頼みやすいかどうかといった点がかなり加味されているのだろう。
業界人としてこういうリストの存在は全然不思議ではないが、アニメーターの技術的能力的な評価ならいざ知らず、「○○の彼女」だとか「○○の元カレ」、「○○さんとデキてる」といった情報の記載は許されまい。
制作の人間にはそうした人間関係も含めて重要な情報であることは理解するが、残る形にするのは言語道断である。それにしてもまったく、仕事の声をかけるためだか、粉をかけるためなんだか。
こんなリストは絶対に流出させてはならないものだが、しかし今時多少の想像力があれば、「絶対流出しない」なんてことはあり得ないことくらい分かるだろうし、作成すること自体が迂闊というしかあるまい。
リストを読む限り、制作個人の覚書ではなく、別な人間と共有するためのリストだから、流出する危険性は端から高い。というか、流出するに決まっている。
こんなリストを人目にさらしてしまう脳機能の低い制作のリストが欲しいところである。密かに。

流出元とされる制作会社の対応にも首を傾げる。
「当社への名誉を毀損(きそん)する悪質な行為」だそうだ。
エ?
あんな詳細なリストを仕事以外でわざわざ作るほど暇な人間がいるものか(笑)
どう考えたって、制作部門の内部情報であろう。
「同様のフォーマットで管理している情報は存在せず、社内のファイルが流出したものではないと確認した」……って、おいおい、何の根拠にもなっていなかろうに。
その程度のシナリオは制作するアニメの中でだって説得力がなかろうに。
もう少し対応をお考えになった方がよろしいのではないですか、Bさん。

あ、ちなみにこのイニシャルは「制作会社ABCランク」のBではありません、念のため。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/07/news050.html

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