2008年9月8日(月曜日)

ムカムカゴリゴリ



先週は神戸からの来客や日本工学院での特別講義などのイレギュラーはあったものの、基本はコンテ執筆。
久しぶりに集中して絵を描いたら、肩から背中にかけてすっかり固まってしまった。
視力も落ちてきたし、細かいものを描くのはしんどくなってきたのだが、身体のその要求に反して脳は細かいものを求めているのか、やたらと細密な描写を必要とするシーンが続く。
ああ、面倒くさい。

背中に堆積した一週間の疲れをほぐすべく、昨日の日曜日は何度もマッサージ機のお世話になる。
うう、背中と肩がゴリゴリする。
マッサージ機に揉まれながらの読書は至福の時間である。
先週のTBS「ストリーム」(ポッドキャスト)の「ニュースさかさメガネ」で取り上げられていた『ジャーナリズム崩壊』(上杉 隆/幻冬舎新書)を読む。
胸くそが悪くなるほど面白い。
新聞やTVにジャーナリズムなんてものを期待しているわけではないし、日本が誇る負の世界遺産「記者クラブ」の悪評は聞いたことがあったが、それにしても日本の新聞やTVの在り方がここまで腐っているとは。
案の定、というべきか。

記者同士で「メモ合わせ」なんて滑稽きわまりない談合をしていれば、どの新聞も同じことしか書いてないのも無理はない。
骨の髄まで談合体質のそうしたメディアが自分以外の業界における談合を報じて偉そうに批難しているのだから滑稽である。平和といった方がいいのか。
大新聞やNHKの傲慢ぶりには大いに笑わせてもらえる。
絶対に過ちを認めない体質だの、文章が引用されることには目くじらを立てるくせに、自社の紙面においては引用元を絶対に記さない態度など、以前から甚だ疑問に思っていた。
何が「一部週刊誌によると」だ(笑)

もっとも、「権力」のお先棒かつぎをしていながら「大手マスコミ」とやらの看板で偉そうにしている小役人記者たちの振る舞いは想像に難くない。
これまでの取材その他の経験を思い返しても、その媒体の規模の大きさと、担当者の携えている礼儀には、概ね反比例の関係があったように思われる。
随分前のことだが「取材してやるから会社まで来い」という態度の大手新聞による取材もあったし、学生のアルバイト代みたいなギャラで審査員を依頼してきた、やはり大手新聞主催の映画コンクールもあった。
もちろん、私が接した大半の方々は常識を持ち合わせていたと思われるが、しかしこう思うことが多かった気もする。
「感じのいい人だったな、大手の割に」

大手の組織に立場が保証された人間がどうなるのかは毎日のニュースで御案内の通りだし、それを報じている方々も変わりはしない、と。
組織が小さくてもその構造には変わりない。
いずこの世界も「既得権益」と「会社員根性」がどっしりと根を張っているものだ。
ああ、ムカムカする。
もういっぺんマッサージしよ。ゴリゴリ。

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