2008年6月27日(金曜日)

ニューヨーク初日



26(木)、5時起床。
農家にも匹敵するような早起きだ。先日見学させてもらった従姉妹の牧場では3時半起床といっていたが、たるんだ都会人にとっては5時でも非常識なほどの起床時間だ。ああ、眠い。
ぼんやりした頭をコーヒーで起動し、のろのろと荷物をまとめる。
7時、迎えの車が予定通り到着。小雨の中、一時間半ほどで成田空港へ。成田空港でさえ小旅行と言えるほどの距離だが、ニューヨークはさらに遠い。
あまり気が進まなくなってきている今回の渡米だが、後ろ向きで臨むとたいていろくなことにはならないという経験値に従い楽しいアメリカを空想する。
「何と言っても、アメリカならタバコを吸うのが不自由だぞ!」
……いかん、いかん。
「分からない言葉に囲まれていると、思考がまとまらないじゃないか!」
だから、そういうことを考えるなって。
取り立てて渋滞もなく、一時間半ほどで成田到着。まずはタバコを一服。この日は急に肌寒い。
ANAのカウンターでチェックインを済ませ、お次は空腹を満たすべくフードコートへ赴き、うどん屋でビールのジョッキを2杯あおって、枝豆をつまむ。朝の9時には相応しくないが、機内での睡眠を確保するためにはアルコールの助力も必要である。締めに讃岐うどんをズルズルとすする。
セキュリティを通過。以前より緩やかになったのか、持ち込み禁止だと思っていたライターは「お一人様一個」は許容されているとか。
免税店で、CABINスーパーマイルドを通常¥3000のところを¥2000で1カートン購入、早速ANAのラウンジで思う存分肺からニコチンとタールを摂取する。
これまで海外渡航では「元親方日の丸」の航空会社を利用することが多かった。経費削減のあおりか、ここのラウンジに置かれた飲食物は目に見えてクオリティが下がっていたが、久しぶりに利用するANAのラウンジは比べるのも申し訳ないほど、サービスが充実しているように思える。白ワインが美味しい。
11時ちょうどのフライトでニューヨークへ。機内は満席だが、快適なフライト。シャンパンと白ワインでいい心持になって、さらに機内食で満腹。眠気が滑走路を軽やかに飛び立ち、今回の渡米用に新調したiPodナノでポッドキャストをBGMに眠りの空を水平飛行に入る。グーグー。
3時間も経たないうちに目が覚める。しまった。
しばらく読書に興じて、再び眠気が上昇してきたところで夢の世界にフェードアウト。無意識とポッドキャストという具体的な現実を行き来しながら数時間。到着が近づいて機内の照明が灯り、現地時間に合わせるために本格的に起床。
朝食も、先の食事同様洋食を選択する。同じようなコストなら洋食の方が無難であろう。朝食には奇妙なテイストのポタージュが供されるが、これがなかなか美味い。ぺろりと平らげ、到着を待つ。
JFK空港到着。一行4人のうちの一人が入国審査で少々トラブルが、無事解決。まずは空港外でタバコを2服。ああ、美味い。クラクラするほど美味い。小雨がぱらつき、湿度が高い。まるで東京。東京に帰ってきたような錯覚を覚える。
車でホテルへ。マンハッタンへの高速が渋滞していたため、高速を下りてクィーンズ地区などを通る。肌の色の濃いめの若者たちがバスケットボールに興じている。これもまたニューヨークらしいという気がする。
セントラルパークのすぐ脇にあるホテルに到着。
部屋は44階。眼下にセントラルパークも見え、景色は悪くないし、部屋も快適な感じだ。

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さて、これからここで5泊。
リンカーンセンターでの今 敏監督作の「レトロスペクティブ上映」に立ち会うことになっている。仕事のようなそうでもないような、どう位置づけてよいのかよく分からない今回の渡米だが、予定を思うと気が重いので、大切なのはこういう態度だ。
「その場になったら考える」
さて、どういう事態が待っているやら。

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