2009年6月15日(月曜日)

安心ですか?(1/2)



JAniCAによるアニメーター・演出の「2008年度 実態調査」から最後に紹介する項目は、「社会保障」や「健康診断の受診状況」について。
最後を記念して二本立ての更新にする。

配付された資料には下記項目の比較対象となるデータ(国民一般など)が示されていないので、基本的に数字だけを記すに留める(自分で調べるのは面倒なので。申し訳ない)。

「社会保障」については、まず「健康保険」。

国民健康保険−−−−80.3%
政府管掌保険−−−−−1.4%
組合健康保険−−−−−8.8%
未加入−−−−−−−−−−3.2%
わからない−−−−−−−3.9%
その他−−−−−−−−−−2.5%

社保庁の食い物でお馴染みの「年金」。

厚生年金−−−−−12.9%
国民年金−−−−−58.7%
国民年金だが支払いを
していない−−−−−18.9%
未加入−−−−−−−6.8%
わからない−−−−2.1%
対象外−−−−−−−0.7%

この点については簡単に検索をしてみた。
フリーランス、自営業者や無職の人などは「第1号被保険者」で、これは国民年金だけに加入している人を指す。ちなみに「第2号被保険者」はサラリーマンや公務員など国民年金に加え、厚生年金や共済年金などいわゆる「2階建て部分」のある人のこと。
フリーランスは生涯「平屋」暮らしだ。
平成13年度の数字だが、年金の未加入・未納の割合を示したページがあった。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2……10-2c.html
「国民年金(基礎年金)制度は全国民を対象とする制度であり、未加入者・未納者が公的年金加入対象者全体に占める割合は5%程度。(第1号被保険者となるべきものに占める未加入・未納者の割合は16%程度)」だそうだ。
公的年金加入対象者が全部で7,148万人。
それに対して「第1号未加入者(99万人)+未納者(265万人)」が占める割合が5.1%ということになる。
業界の数字は、未納者と未加入が合わせて26.7%。
圧倒的にアニメ業界の人間は社保庁にとっては不愉快な存在の人が多いということになる。
もっとも、これまでに上げてきた収入の具体的な数字や生活状況を考えると、要するにこういうことだろう。
明日の心配より今日の飯。
後は野となれ山となれ。

「雇用保険」はどうか。

加入している−−−−11.0%
加入していない−−76.2%
わからない−−−−−12.8%

……だいたい「雇用保険」って何だ?
簡単に調べてみた。
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/147.htm
「雇用保険とは厚生労働省が保険者となって行なっている保険事業」で、「個人経営で従業員4人以下の農林水産業を除き、すべての事業所で加入しなければならない【強制保険】です。適用事業で働く労働者はほとんどが被保険者となり、保険料を払わなければなりません」と記されている。なお「保険料は会社と労働者が双方で負担します。保険料率は賃金の1000分の15.5でそのうち労働者の負担分が1000分の6。残りが会社負担分となります」とのこと。
フリーランスには縁がない話だ。

しかしまぁ、会社としての体裁を整えるというのは随分面倒なことなのね。

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