1999年7月12日(月曜日)

第四回



 何を載せていくのか?

 当初の目的が達成された私は、最近小さなネタを見つけてはあれこれと駄文を書いているが、これはこれでなかなか楽しい。そう、続けるうちに発見する楽しみも実に多いのだ。
 私も小ネタを書くためだけにならわざわざホームページを作る気持ちにはならなかったろうが、HPを持っていればこそ気軽に書いていけるという利点も見いだせた。いくら一人上手の私でも、誰に見せる当てもなくこっそり文章を書くような趣味は持ち合わせていないし、例え誰も読まないとしてもウェブに上げることを前提とすることで、客を意識する緊張感が私の文章表現を少しでも向上させてくれると思っている。ホントかよ?

 当HPで読者プレゼントと称して行ったバカな企画も、継続ゆえの産物であった。こうした読者の方との対話性のある企画は非常に楽しませていただいた。
 私の場合、この先娑婆の方で自分の作品制作が始まれば書くネタはいくらでも転がっているかもしれない。もっとも更新している暇があればの話だが。
 あくまで計画ではあるが、次の作品制作の折りには現場からのリアルタイムの経過報告、ということも考えている。
 そんな皮算用はともかく。
 一つの目的だけではなく、幾重にも自分なりのテーマを張り巡らせておくとHP運営はキミに多くの実りをもたらすはずだ。自分を楽しませるために頭を使っても罰は当たらないぞ。気負って力んで飽きて作りっぱなしにするよりは、気楽に始めて呑気に楽しむくらいがよいかもしれない。
 とにもかくにも作ってみないことには何も分かりはしない。私自身こんなにHP運営が楽しいものだとはついぞ思ってもみなかったのだから。
 楽しいぞ、ホントに。

 憧れの(笑)ホームページを立ち上げること自体は、技術的にさして難しいものではない。今日日、本屋に行けば懇切丁寧なマニュアルが並んでいる。私自身「情熱のPageMill2.0J for Macintosh」(こばやしゆたか・著/¥2300/SOFTBANK)というマニュアルにお世話になった。
 「その段階が既にむずかしい」という方はちょっと、その、アレだと思うが。努力しろ。

 私も最初はhtmlを覚えて、一見コンピュータを使いこなしているみたいに格好良く…とか思ったが三日で止めた。そういう「形」から入っての痛い失敗は既に何度も経験しているし、失敗は成功の母になれ。そして少年は神話になれ。いやそんなことはカラオケの席だけにしておくとして、諦めも大事なのだ。
 「どうやってやるか」という方法論より「なにをするか」という目的論を大事にした方が実りは多い。方法論そのものを目的にするという手もあるが、これは続けるうちに虚ろな自分に気が付くだけになるのであまりお薦めしない。
 htmlを知らずとも、ホ−ムページ作成ソフトさえ手に入れればワープロソフトと同じ様な感触で文章を打ち込み、絵を並べ、あとはマニュアルに従ってFTPソフトで契約しているプロバイダのサーバーに転送するだけのことだ。
 何より大変なのはやはりその後の更新という鮮度を保つための努力になってくる。

 もちろんデータベース的な性格のHPは存在すること自体に意味があるわけだが、ここではもっと個人的なHPを対象に考えることにして……あ、こう書くと何か最終的には何らかの結論を出さねばならないような雰囲気になってくるな。いかん、ただの書き殴りなのだ。
 何らかの結論が出るのが望ましい程度に考えるのが望ましいぞ。

 以前私が漫画を描き始めた頃にも思ったのだが、雑誌でデビューすること自体はそう難しいものではなくて、問題は「何を描き続けるか」になってくる。
 「デビュー自体が既にむずかしい」という方はちょっと、その、アレだと思うが。努力しろ。
 漫画について言えば「デビュー」すること自体は雑誌もたくさんある現在では比較的容易なのは間違いないわけで、それをクリアできないとなるとそれはもう職業にしていくのは、かなり、ちょっと、アレだろう。趣味として続けていくことを考えた方がいいかもしれない。夢なんかそうそううまく叶うものか。
 「漫画家になりたい」、なぁに、デビューは簡単。ほらもう漫画家。夢は叶った。叶ったではないか。しかしそれで尽きる程、夢は人が良くない。膨れ上がる夢は次に言う。「売れたい」「ちやほやされたい」、ふん、ごうつくばりめ。それは難しい相談だ。売れない、ちやほやされない。そこですり替える。「好きな物を描き続けられればいいんだ」ふん、それほど深い自分も持ち合わせてもいなかろうに。ゆえにすぐに自分を汲み上げ尽くす。「才能がないから」、やめろやめろやめてしまえ。愚か者が。
 「人前でわざわざ何事かを発表する」以上、言いたいことのない奴は成り立ちはしないのだ。自分をもう少し鍛えるが宜し。お前もな? うん。
 「継続は力なり」という金言が思い起こされる。ただし世間には「継続だけが力なり!」という闇雲な作家の方もいらっしゃるようだが。まぁどちら様も銭は稼がねばならんので辞めるわけにもいかないのであろうが。

 HPに関してはそれほど「テーマ」だのと振りかぶる必要も無かろうし、第一対価は発生しないのだ。合い言葉は「気楽」だ。
 当たり前の話だが自分が楽なスタンスで楽しめるものを素材にしていくのが宜しかろう。素材にこと欠くようになったらまた探してくればよいのだ。
 ただ、いかに対価は発生しないと言っても、人前にものを提示する以上、お客に対する責任は当然発生するので、自分なりの態度に従い、訪れてくれるお客さんのためにそれなりのサービスや「更新」の二文字は忘れてはなるまい。
 更新の苦労と楽しみはまた後の回で触れるとして、次は「開設」までの経緯を追いながら、独り言を重ねるとしようか。
 前置きばかりが長いように思われるかもしれないが、何も考えず闇雲に書き進めているのだ。すまん。

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