今 敏が読んだ本や観た映画などを自ら記録した「雑食日誌」シリーズ。
2008年は引き続き『夢みる機械』のシナリオ準備期間で、9月から絵コンテに入った様子。
『オズの魔法使い』などはその資料用と思われる。
ブログ「NOTEBOOK」は波がありつつも平均すると週に1回以上のペースで更新され、個展『十年の土産』が開催された3月には31回も更新されている。
その時々で観た映画や読んだ本について書かれており、この「雑食」についても定期的に記そうと試みていた痕跡が伺える。
2008年2月26日には「昨日、仕事場で久しぶりに『ジョジョの奇妙な冒険』を見た。ありがたいことに、DVDボックス全13話をもらったのである」などという記述もあるが、そういたものは「雑食日誌」に含まれていないようだ。
4月から6月はいつもの倍くらいの読書量で、その理由についてはこのように記されている。
2008年5月28日(水曜日)先週の雑食
先週はわずかな時間を見つけてはまめに読書をしたり映画を見たりするようにしていた。どうやら脳が刺激と知識を求めているらしい。
6月には別役実の著作を読破しており、それに関しても記されている。
12月には『五代目古今亭志ん生名演大全集』なるものを購入して小躍りしているが、これもCDなので「雑食日誌」には含まれていない。
絵コンテの清書中にずっと聴いていたようだ。
以下、彼のメモのまま掲載。
作品名のアタマについているマークは次の意味だと推察される。
○映画(DVDなど)
△芝居(DVDなど)
■本
『吉原御免状』は△マークなので小説ではなく劇団☆新感線の舞台DVDと思われる。
1月
■『チャンピオンたちの朝食』カート・ヴォネガット・ジュニア(ハヤカワ文庫/¥680+税)(再読)
■『有頂天家族』森見登美彦(幻冬舎/¥1500+税)
■『使ってみたい武士の日本語』野火 迅(草思社/¥1300+税)
■『子どものこころSOS』春日武彦(グローバル教育出版/¥2000+税)
■『「奇」の発想』内田 勝(三五館/¥1800+税)
■『どうしても「許せない」人』加藤諦三(ベスト新書/¥695+税)
□『ソシュールと言語学 コトバはなぜ通じるのか』町田 健(講談社現代新書/¥720+税)
■『不安の心理 安心の心理』加藤諦三(大和書房/¥571+税)
■『だれにでも「いい顔」をしてしまう人 嫌われたくない症候群』加藤諦三(PHP新書/¥720+税)
■『キカイはどこまで人の代わりができるか?』井上猛雄(ソフトバンククリエイティブ/¥952+税)
■『世界の名言100選 ソクラテスからビル・ゲイツまで』金森誠也・監修(PHP文庫/¥552+税)
2月
■『日本の神々と仏』岩井宏實・監修(青春出版社/¥667+税)
■『国家・個人・宗教 近代日本の精神』稲垣久和(講談社現代新書/¥720+税)
■『伝える力』池上 彰(PHPビジネス新書/¥800+税)
■『相手に「伝わる」話し方』池上 彰(講談社現代新書/¥720+税)
■『心の休ませ方 「つらい時」をやり過ごす心理学』加藤諦三(PHP文庫/¥476+税)
■『ひとりでは生きられないのも芸のうち』内田樹(文藝春秋/¥1400+税)
■『頭がよくなるユダヤ人ジョーク集』烏賀陽正弘(PHP新書/¥720+税)
3月
■『MM9』山本 弘
■『子どもは判ってくれない』内田樹(再読)
○『ロケッティア』
■『女は何を欲望するか』内田樹(角川oneテーマ21/¥705+税)
■『龍飛御天歌』村田喜代子(文春文庫/¥524+税)
○『斬る』岡本喜八
■『哲学個人授業』鷲田清一・永江朗(バジリコ/¥1500+税)
■『世界名言集』岩波文庫編集部・編(岩波書店/¥2500+税)
4月
■『心理療法対話』河合隼雄(岩波書店/¥1600+税)
○『大菩薩峠』岡本喜八
■『学校がアホらしいキミへ』日垣隆(大和書房/¥1200)
■『神話の心理学 現代人の生き方のヒント』河合隼雄(大和書房/¥1500)
■『人類は「宗教」に勝てるか 一神教文明の終焉』町田宗鳳(NHKブックス/¥1070+税)
■『ほんとうの環境問題』池田清彦・養老孟司(新潮社/¥1000+税)
■『テレビ救急箱』小田嶋隆(中公新書ラクレ/¥740+税)
○『リボルバー』ガイ・リッチー
■『養老訓』養老孟司(新潮社/¥1200+税)
■『やさしいダンテ〈神曲〉』阿刀田 高(角川書店/¥1600)
■『シェイクスピアのたくらみ』喜志哲雄(岩波新書/¥700+税)
○『グエムル』
○『アポカリプト』メル・ギブソン
■『ユング心理学と仏教』河合隼雄(岩波書店/¥2200)
■『十牛図入門 「新しい自分」への道』横山紘一(幻冬舎新書/¥760+税)
■『「夜逃げ」のすすめ』ひろさちや(集英社新書/¥700+税)
■『誰も知らない世界と日本のまちがい 自由と国家の資本主義』松岡正剛(春秋社
/¥1800+税)
■『「見えざる手」が経済を動かす』池上 彰(ちくまプリマー新書/¥720+税)
■『問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ』春日武彦(¥700+税)
■『時計じかけのハリウッド映画 脚本に隠された黄金法則を探る』芦刈いづみ・飯富崇生(角川SSC新書/¥760)
5月
■『教えて!ニュースの疑問点』池上 彰(ちくまプリマー新書/¥720+税)
■『日本という方法 おもかげ・うつろいの文化』松岡正剛(NHKブックス/¥1160+税)
■『日本人の良識』ひろさちや(アスキー新書/¥724+税)
○『シッコ』マイケル・ムーア
■『日本人の脳に主語はいらない』月本洋(講談社選書メチエ/¥1600+税)
○『リング』中田秀夫
○『The ring』ゴア・ヴァービンスキー
■『江戸の遺伝子』徳川恒孝(PHP研究所/¥1500+税)
■『宮大工の人育て‐木も人も「癖」があるから面白い』菊池恭二(祥伝社新書/¥760+税)
■『驕れる白人と闘うための日本近代史』松原久子・著 田中敏・訳(文藝春秋/¥1524+税)
■『部下の仕事はなぜ遅いのか』日垣隆(三笠書房/¥1400+税)
■『本は10冊同時に読め!』成毛眞(三笠書房知的生きかた文庫/¥533+税)
■『本を読む本』M.J.アドラー C.V.ドーレン(講談社学術文庫/¥900)
■『ディズニーの魔法』有馬哲夫(新潮新書/¥700+税)
○『ヘルハウス』
■『黒澤明の作劇術』古川敏幸(フィルムアート社/¥1700+税)
○『バイオハザード・』
○『ロイ・ビーン』
■『グリム童話集2‐完訳版』大畑末吉(偕成社文庫/¥700+税)
■『読書力』齋藤 孝(岩波新書/¥700+税)
■『鼓笛隊の襲来』三崎亜記(光文社/¥1400+税)※鈴木さんから借りる
○『若き勇者たち』
○『愛が微笑むとき』
■『子どもの社会力』門脇厚司(岩波新書/¥740+税)
■『子育てハッピーエッセンス100%』明橋大二(1万年堂出版/¥933+税)
■『思春期をめぐる冒険‐心理療法と村上春樹の世界』岩宮恵子(新潮文庫/¥476
+税)
■『グリム童話の世界‐ヨーロッパ文化の深層へ』高橋義人(岩波新書/¥700+
税)
○『バベル』
■『髑髏城の七人』中島かずき(講談社文庫/¥695+税)
○『サイレント・ランニング』
■『聖書の論理が地球を動かす』鹿嶋春平太(新潮選書/¥1100+税)
○『ショーン・オブ・ザ・デッド』
■『マーケティングを知っていますか』鹿嶋春平太(新潮選書/¥1100+税)
○『STOMPの愛しの掃除機』
■『ラクをしないと成果は出ない』日垣隆(大和書房/¥1429+税)
■『ハリウッド脚本術』ニール・D・ヒックス/濱口幸一訳(フィルムアート社/¥2200)
○『不思議惑星キン・ザ・ザ』
○『バタフライ・エフェクト2』
△『カ・ドゥ』TAKE IT EASY!
○『オズの魔法使い』ビクター・フレミング
○『アイ・アム・レジェンド』
6月
△『吉原御免状』
■『「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート』コリン・ジョイス 著・谷岡健彦 訳(生活人新書-NHK出版/¥700+税)
■『武士語でござる』八幡和郎・監修(KKベストセラーズ/¥780+税)
■『いきなりはじめる仏教生活』釈徹宗(basilico/¥1600+税)
■『別役実のコント教室 不条理な笑いへのレッスン』別役 実(白水社/¥1700+税)
■『別役実の演劇教室 舞台を遊ぶ』別役 実(白水社/¥1800+税)
■『日々の暮し方』別役 実(白水ブックス/¥950+税)
○『老人と海』アレクサンドル・ペトロフ
○『キングダムー見えざる敵』ピーター・バーグ
■『道具づくし』別役 実(ハヤカワ文庫/¥620+税)
■『アカデミー賞を獲る脚本術』リンダ・シーガー(フィルムアート社/¥2400)
■『偽善エコロジー 「環境生活」が地球を破壊する』武田邦彦(幻冬舎新書/¥740+税)
■『電信柱のある宇宙』別役 実(白水社/¥900+税)
■『ベケットと「いじめ」』別役 実(白水ブックス/¥950+税)
○『ヒドゥン』ジャック・ショルダー
○『ヒドゥン2』
■『母なる夜』カート・ヴォネガット(白水ブックス/¥950+税)
■『これも経済学だ!』中島隆信(ちくま新書/¥720+税)
■『すばらしきアメリカ帝国』ノーム・チョムスキー(集英社/¥1600+税)
■『満ち足りた人生』別役 実(¥880+税)
■『神とゴッドはどう違うか』鹿嶋春平太(新潮選書/¥1100+税)
■『そっと耳を澄ませば』三宮麻由子(集英社文庫/¥533+税)
■『イエスはなぜわがままなのか』岡野昌雄(アスキー新書/¥743+税)
■『元アイドル!』吉田豪(新潮文庫/¥514+税)
■『キャラクターメーカー』大塚英志(アスキー新書/¥743+税)
□『いやな世の中』勢古浩爾
7月
■『傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを』矢作俊彦(講談社/¥1700+税)
■『定説だってウソだらけ』日垣 隆(WAC/¥857+税)
■『ダンシング・ヴァニティ』筒井康隆(新潮社/¥1400+税)
■『ショーケン』萩原健一(講談社/¥1600+税)
■『古代から来た未来人 折口信夫』中沢新一(ちくまプリマー新書/¥700+税)
■『動物の言い分 人間の言い分』日高敏隆(角川oneテーマ21/¥571+税)
■『脳のシワ』養老孟司(新潮文庫/¥400+税)
■『こんな日本でよかったね 構造主義的日本論』内田樹(バジリコ/¥1600+税)
□『日本人はどこまで減るか』古田隆彦(幻冬舎新書/¥760+税)
○『リトル・ミス・サンシャイン』
○『シティ・スリッカーズ』
8月
■『仕事道楽 スタジオジブリの現場』鈴木敏夫(岩波新書/¥740+税)
■『精神のけもの道』春日武彦・吉野朔実(アスペクト/¥1429+税)
■『映画道楽』鈴木敏夫(ぴあ/¥1500+税)
■『アメリカの階梯』西垣通(講談社/¥1900+税)(古本)
■『母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか』斎藤環(NHKブックス/
¥920+税)
■『折り返し点1997~2008』宮崎駿(岩波書店)
○『パンズラビリンス』
■『ゼフィルスの卵』池田清彦(東京書籍/¥1500)(古書¥750)
■『仏教が好き!』河合隼雄・中沢新一(朝日新聞社/¥1400)
■『戦闘美少女の精神分析』斎藤 環(ちくま文庫/¥800+税)
■『通販な生活』日垣隆(講談社/¥1400+税)
○『太陽』アレクサンドル・ソクーロフ
○『アギーレ神の怒り』ヴェルナー・ヘルツォーク
■『科学はどこまで行くのか』池田清彦(ちくま文庫/¥640+税)
■『ネコはどうしてわがままか』日高敏隆(新潮文庫/¥400+税)
■『蜘蛛の糸は必ず切れる』諸星大二郎(講談社/¥1900+税)
■『文学の断層 セカイ震災キャラクター』斎藤環(朝日新聞出版/¥1900+税)
■『リアルのゆくえ』大塚英志・東 浩紀(講談社現代新書/¥860+税)
■『もののけづくし』別役実(ハヤカワ文庫/¥600+税)
■『追憶のハルマゲドン』カート・ヴォネガット(早川書房/¥2000+税)
○『スパイキッズ』
○『スパイキッズ2』
○『スラップショット』
9月
■『ジャーナリズム崩壊』上杉隆(幻冬舎新書/¥740+税)
■『日本はどう報じられているか』石澤靖治・編(新潮新書/¥680+税)
■『今さら聞けない科学の常識』朝日新聞科学グループ(講談社ブルーバックス/¥1000+税)
■『死よりも悪い運命』カート・ヴォネガット(ハヤカワ文庫/¥800+税)
■『反米主義』近藤 健(講談社現代新書/¥740+税)
■『ホーカス・ポーカス』カート・ヴォネガット(ハヤカワ文庫/¥860+税)
■『マンガの創り方』山本おさむ(双葉社/¥3800)
10月
■『スラップスティック』カート・ヴォネガット(ハヤカワ文庫/¥640+税)
■『メディアに心を蝕まれる子どもたち』有田芳生(角川SSC新書/¥740+税)
■『本質を見抜く力 環境・食料・エネルギー』養老孟司・竹村公太郎(PHP新書/¥760+税)
○『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最後の7日間』
■『映画の瞬き』ウォルター・マーチ(フィルムアート社/¥1700+税)
■『大人のいない国』鷲田清一・内田樹(プレジデント社/¥1143+税)
■『映画を見る眼』小栗康平(NHK出版/¥1500+税)
■『人の心がつくりだすもの』河合隼雄(大和書房/¥1600+税)
○『ノーカントリー』コーエン兄弟
■『生の科学、死の哲学』養老孟司対談集(清流出版/¥1400+税)
■『アメリカの宗教右派』飯山雅史(中公新書ラクレ/¥760+税)
○『暴力脱獄』スチュアート・ローゼンバーグ
■『モダンタイムス』伊坂幸太郎(講談社/¥1700+税)
■『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』町山智浩(文藝春秋/¥1000)
■『臨床読書日記』養老孟司
11月
■『脳あるヒト心ある人』養老孟司・角田光代(扶桑社新書/¥700+税)
■『ルポ貧困大国アメリカ』堤 未果(岩波新書/¥700+税)
■『できそこないの男たち』福岡伸一(光文社新書/¥820+税)
■『正義で地球は救えない』池田清彦・養老孟司(新潮社/¥1000+税)
■『ぼんくら』(上)宮部みゆき(講談社文庫/¥590+税)
■『ぼんくら』(下)宮部みゆき(講談社文庫/¥590+税)
■『運のつき』養老孟司(新潮文庫/¥438+税)
■『ストーリーメーカー』大塚英志
■『赤めだか』立川談春(扶桑社/¥1333+税)
■『証言・フルトヴェングラーかカラヤンか』川口マーン惠美(新潮選書/¥1300+税)
■『街場の教育論』内田樹(ミシマ社/¥1600+税)
■『橋本治と内田樹』(筑摩書房/¥1800+税)
○『マイノリティ・リポート』
12月
■『昭和のエートス』内田樹(バジリコ/¥1600+税)
■『世界のオモシロお仕事集』盛田則夫(中公新書ラクレ/¥720+税)
○『スターシップトルーパーズ3』
■『薄氷の踏み方 時代に塗りこめられないために』甲野善紀・名越康文(PHP研究所
/¥1200+税)
■『虫捕る子だけが生き残る』養老孟司・池田清彦・奥本大三郎(小学館新書/¥700+税)
○『ダークナイト』
○『ホット・ファズ』
■『学力とは何か』諏訪哲二(洋泉社/¥740+税)
○『王になろうとした男』ジョン・ヒューストン
■『キャプテン・アメリカはなぜ死んだか』町山智浩(太田出版/¥1140+税)
○『バンテージ・ポイント』
○『宇宙戦争』
○『裏窓』
■『日本語が亡びるとき』水村美苗(筑摩書房/¥1800+税)
■『シネマほらセット』橋本治(河出書房新社/¥1600+税)
○『北北西に進路を取れ』