Re: 絵の話

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なし Re: 絵の話

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2009/6/14 14:48
s-kon  管理人 居住地: 東京  投稿数: 100
>HBというとそれなりに筆圧も高めに
>描かれていると思うんですけど
>時々は手首をくねくねさせたり
>なんかして大事にしてください

お気遣いいただき、ありがとうございます。
長時間絵を描いていると、肩こりも勿論ですが、手もひどく疲れます。
特に清書の時は手の筋肉を緊張させる時間が長くなるので、疲れるだけでなく痛みもします。
「ああ、手が痛い」
よく独り言を言います。
筆圧も高いせいもあって、手の平の側面(小指の下につながるあたり)が痛くなってきます。
内部にキューッと引っ張られるような痛みです。
痛くなってきたら、手を握ったり開いたりして運動させますが、痛みがなくなるわけもなく気休めに過ぎないですね(笑)
筆記具を握るのもパソコンを使うのも手に負担がかかるので、長時間仕事をした翌日は、寝て起きると右肘に痺れるような違和感を覚えるようになりました。
まずいですね。腱鞘炎の兆候かもしれません。痺れるだけで痛みがないのは救いです。
手を休めるのが一番の治療なんでしょうが、そうはいっても手を休ませるということはそのままおまんまの食い上げになるのでね。
毎日出来ることといえば、血行をよくするために風呂に入ってマッサージ機に揉んでもらうくらいしかありません。

筆記具の選択も、手にかかる負担がなるべく少ないものという基準で選んでいるようです。
細い握りのものほど手が痛くなるから太めのグリップを選ぶようになったんでしょう。
私は平均的な日本人男性より手は大きい方だと思います。背が高いから必然的にそうなるのでしょうが。
実測してみます。
指を一杯に広げた親指の先から小指の先までの長さが、
右手25センチ
左手24.5センチ
でした。
この手のサイズには鉛筆では握りが細すぎることがお分かりいただけるでしょうか。
ちなみに手袋の快適なサイズは「LL」で、このサイズは選択肢が少ないので購入時に迷うことも出来ません。

最近のシャーペンは、グリップが太く柔らかいものが多数出ているので助かります。
おかげで随分楽になったように思います。
このBBSで筆記具について書いているせいか、現在コンテの清書をする際、以前より筆記具の選択を意識的に考えるようになりました。昨日は、買ったまま使用していなかった新しいシャーペンを下ろしてみましたが、悪くない使い心地でした。
ただ、ちょっと「芯の先までの距離」が長めなのが今ひとつ。定規で線を引くには都合がいいタイプなんですが。
以前記したとおり、筆記具は立てたり寝せたりと微妙なコントロールをするものですから、握った指の先から芯の先までがなるべく短い方が立てやすいんですよね。
漫画で使用していたペンの方がその点はさらに重要で、だから二度と抜けないくらいペン軸に押し込んだ上に、ペン先にかぶるくらいの握りを被せていました。ペン先はめったに交換しない方で、ペン軸から抜くときはペンチで強引に抜いていました。

>その達成感の数珠繋ぎで1日をしのいでいたりします

あはは、「達成感の数珠繋ぎ」って面白い表現ですね。とても感じが出ている。
私も正にその通りです。
だから、ラフばっかり描き続けているとストレスが高じますね。
ラフだけで済む仕事は別にして、清書までしないと達成感を感じない方です。
下描きから清書の際に、少なからぬ飛躍があったり、新しいアイディアが出て来たりするので、清書といっても創作の成分が高いものです。

「鋼の集中力と鉄の意志をお持ち」だなんて言われてしまいましたが、それは買いかぶりというものです。
確かにフレーム内に高度な秩序を構築することに関しては集中力も意志もずいぶん消費しますが、その分フレーム外に対する集中力と意志が品薄で(笑) 在庫は空っぽ。
どこかで秩序が高まった分、その外部に混沌を生みだしている。よくある話です。
夢のない話で恐縮ですが、誰かの幸福は概ね他人の不幸の上に成り立っているのも同じこと。
フレーム外の混沌でご迷惑をおかけしている皆さま、どうもすいません。

>私が今さんの映画に惹かれたのは
>臨場感のある空間を感じたから
>という理由もあります

おお、何と嬉しいお言葉。
そこにまるで空間があるかのような画面が理想です。
どんなに上手に描かれた背景でも、書き割りみたいに見えるものは結局画面として上手くないと思います。
我々が作っているアニメーションの画面は、「セル+背景+CGその他」によって秩序を構築するもので、各素材が別々の主張をしているような画面は、どれほどそれぞれが上手でも感心しません。
「変なの」としか思わない。だから何とか変にならないよう、各素材に折り合いを付けてもらって、少しでもリアリティのある空間を作ろうとしています。
そう感じてもらえる人が一人でも増えるよう、お言葉を糧に鋭意努力して参ります。

>『セラフィム』は全話分ファイリングし
>ていつも楽しく眺めています(たまーに読みます)

……それは、ちょっと……「なかった仕事」にしているので……何というか……。

>この傾向の絵も大好きなのでいつかは
>『OPUS』も全部読んでみたいです

ありがとうございます。
未完なのは残念ですが、漫画としては最もまとまった絵を描いていたタイトルですね。
いま自分で見返しても、そんなに嫌な気持ちはしないです(笑)
あれをアニメーションに翻案したら面白いかもしれません。
アニメでメタフィクション。
……うーん、やっぱり共同作業には向かないな。
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